いけばなは決断の連続だ
私は月に2度ほど、いけばな(池坊)を習っています。
今日はお稽古の日でした。
花材は
です。
自由花(フリースタイル)での生け方でした。
↑こちらは、今日の作品です。
花材の色合い的にも白い花器がいいなと思って、シンプルですが、こちらの花器を選びました。
池坊のいけばなは立花(りっか)・生花(しょうか)・自由花(じゆうか)の3つのスタイルがあります。私は結構自由花が好きで、毎回自由花のお稽古を楽しみにしています。
自由花の好きなところは、なんと言っても自分の好きなように、自由に生けられるところでしょうか。
花器もおもしろい形のものを選べます。
花材は先生が用意してくださるので、当日になってみないと分からないのですが、いつも季節の素敵な花材を用意して下さるので、それも楽しみの一つです。
ただ、今日は花材のハランをどう活かして生けようか悩んでしまって、ちょっと考え込んでしまいました。いつもより生け終わるのに時間がかかってしまいました。
初めはハランを長いまま生けたり。次は葉を軽く捻じってみたり折り曲げてみたり、色々バランスを取ってみたのですが…。自然の曲線が出て良いかなぁと思っていたのですが、なんだかしっくりいかず。つまらない感じがしていました。
そうしたら先生に、
『ハランの葉をカットしてみてもいいのよ。自由花なんだから、もっと自由に空間を楽しんで。』
『幾何学的な形もおもしろいわよ』
とアドバイスをいただきました。
だけど、大幅に葉をカットすることになかなか勇気が出なくて躊躇していました。
カットして失敗したら、元に戻せないし…と、いつもいけばなをするときに悩みます。(実際にちょっと後悔したこともありますし。)
大袈裟に聞こえるかもしれないのですが、私にとっていけばなは、結構勇気がいる作業なのです。
(※どんな習い事からも学べることは沢山あると思いますが、私はいけばなを通して、決断力と思い切りを身につけられたらいいなと思っています。)
そんなこんなで、ひとり手が止まったままの状態に焦ってきて、『お稽古なんだもの、色んなこと試してみよう!』『頭の中でシュミレーションしてばかりじゃなく、とにかくやってみればいいじゃないの。』と、やっと自分自身で納得できて、思い切ってハランをカットしました。
そこからは、踏ん切りがついたのか、気持ちよく生けることが出来ました。
カットする瞬間とても勇気が入りましたが、結果オーライです。思い切ってカットして良かったです。想像していたより、すっきりした雰囲気だけど動きも出て良いなと思いました。
最後に完成した作品を先生と他の生徒さんに見てもらうと、嬉しいお言葉をもらいました。
先生からの手直しもなしでした!!
勇気を出さないと見えない世界もあるなぁ
ちょっと大袈裟ですけど、そう思いました。
私が1人で黙々と雑談にも混ざらず(おしゃべりする余裕がなかっただけですが)作業していた様子を見ていた先生から、
『思いきってみて良かったね。
自由花は、自由なぶん、自分で考えて工夫しなくちゃダメなのよ。誰かに決めてもらうんじゃなくて、自分でどうするか決めるのも大切なのよ。
それをお稽古を通して学ぶのよ。』
と声をかけていただきました。
嬉しい。
そして、
『華は人を表すのよ』
とも、おっしゃっていました。
花の生けかたで、生けた人がどんな人か分かるということなんですが、なんだかドキーっとしました。
素敵な花を生けられる人になりたいです。
↑帰ってきて、家にある花器で生けなおしました。
花器がかわると、また雰囲気が変わりますね。
これもお気に入りです。